言論統制    梓澤和幸


いまアメリカで


  9・11テロから約三週間前、ミネソタのFBI 捜査官コリーンローリー氏 (女性−47歳法曹資格者) は、捜査チームが移民法違反で逮捕した被疑者がテロリストの疑いがあるとして、FBI 連邦本部に、被疑者のパソコンをあける令状を申請したが、拒否されるという事件があった。
  このザカリアムウイ被疑者は飛行機操縦の学校に入学申請したが、離陸の技術は必要ないとしたり、国際警察機構を通じてヨーロッパのテログループとのつながりが判明するなど不審な点が多かった。(5月29日 朝日、サンケイ朝刊、など)
  この捜査官は、2002年五月下旬、FBI 長官と連邦議会に対して、FBI 本部が捜査の手がかりを妨害したと指摘した。そしてその後ワシントンに飛んで議会で証言したり、テレビや雑誌の取材に応ずるなどした。彼女の捜査メモが報道されたがそれはブッシュ政権が事前に9・11テロについて何らかの情報を持っていたのではないか、との疑念を呼んだ。
  いま、ニューヨークタイムズなどで9・11を前にして毎日このニュースが取り上げられている。いずれ、日本の新聞でも出てくると思うので掲載する。詳しくは、近日中に刊行される 「法と民主主義」 の梓澤原稿を見て欲しい。